3つのブロックチェーンからなるAvalanche(AVAX)。ポテンシャルの高くEVMにも対応したチェーンです。しかし、3つに分かれているため使い方がわからない、送信の仕方がわからないという方も多いのではないでしょうか？
この記事では、そんな(AVAX)とはどんな仮想通貨、暗号通貨なのか基本情報からAvalanche Walletの使い方・ステーキング方法、NFTゲーム、DeFiプロダクトまで解説します。
是非参考にしてください。
Avalanche：(アバランチ：AVAX)とは？
Avalanche(アバランチ)は、分散型金融アプリケーションのためのオープンでプログラム可能なプラットフォームです。Avalancheは以下3つのブロックチェーンがあります。
- エクスチェンジチェーン(Exchange-Chain / X-Chain)
- プラットフォームチェーン(Platform-Chain / P-Chain)
- コントラクトチェーン(Contract-Chain / C-Chain)
3つのブロックチェーンはすべて、プライマリーネットワークによって検証され、保護されています。手数料の支払いに使用されたネイティブトークンAVAXはBurnされます。
- HP : https://www.avax.network
- CoinMarketCap : https://coinmarketcap.com/ja/currencies/avalanche/
3つのチェーンにはそれぞれ以下のような役割、機能を備えています。
Contract-Chain / C-Chain
C-Chainは、Avalancheが提供するEthereum Virtual Machine(EVM)のインスタンスです。イーサリアム(Ethereum / ETH)と同じアドレスで管理することができ、メタマスクなどのウォレットでは基本的にこのチェーンで管理、取引されるようになります。
Exchange-Chain / X-Chain
Exchange-Chainは、Xから始まるアドレスで管理されるチェーンです。AvalancheのネイティブトークンであるAVAXやその他の仮想通貨を作成・取引できます。
基本的にはC-Chainがメインとして扱うチェーンとなりますが、取引所から送信する際このX-Chainにしか対応していない場合もあります。
Platform-Chain / P-Chain
Platform-Chainは、Pから始まるアドレスで管理されるチェーンです。Avalancheのメタデータブロックチェーンであり、バリデーター(Validator)の調整、アクティブなサブネットの追跡、新しいサブネットの作成を可能にします。
ステーキングする際は、P-ChainにAVAXを送る必要があります。
Avalanche Subnet(サブネット)
Avalancheには、サブネットと呼ばれるカスタム可能なブロックチェーンがあります。EVMなどのVM(バーチャルマシン)が搭載可能で、独自のネイティブトークンを設定できるチェーンです。
Avalanche(AVAX)対応ウォレット
Avalancheに対応しているウォレットは主に以下のようなものがあります。
メタマスク(Metamask)
Google Chromeの拡張機能エクステンションウォレットであるメタマスクもAvalancheに対応することが可能です。
メタマスクにチェーンを追加する方法は主に以下の3つあります。
- AvalancheのDapps、DeFiやNFTゲームなどWeb3.0に接続する際にネットワークを追加(開発者側の設定)
- チェーンリスト(Chainlist)でEVMネットワークリストから追加
- 以下のCustom RPC(Remote Procedure Call)を入力して手動で追加
※Custom RPCの場合は、メタマスク上部のネットワーク選択の「Add Network」から以下を入力します。
- Network Name：Avalanche C-Chain
- URL：https://api.avax.network/ext/bc/C/rpc
- ChainID：0xa86a
- Symbol：AVAX
- Explorer：https://cchain.explorer.avax.network
Avalanche Wallet
Avalanche公式のブラウザウォレットです。
「Cross-Chain」から3つのチェーン間の移動が可能で、「獲得する(Earn)」からステーキングすることもできます。
KEYRING PRO
Avalanche Walletやメタマスクなどのブラウザエクステンション(Chrome拡張機能)の他にAvalancheに対応しているウォレットアプリとしてKEYRING PROがあげられます。
KEYRING PROはAvalanche(AVAX)のみならず、あらゆるチェーン対応したマルチチェーンウォレットです。
2022年4月現在対応しているチェーンは以下11種類です。
- Bitcoin
- Ethereum
- TomoChain
- BNB Chain
- Houbi Eco Chain
- Harmony
- Matic(Polygon)：L2
- Avalanche
- Fantom
- Arbitrum：L2
- Optimism：L2
ステーキングする方法
AVAX保有者はトークンを賭け、その見返りとして報酬を受け取るというインセンティブがあります。Avalancheノードを実行し、AVAXをステークして、AVAXの報酬を得ることができます。ステーキングされたAVAXに対して最大11%のAPYを獲得し、ノードへの委任を受け入れるための独自の手数料を設定することができます。ステーキングするには、まずAvalanche Walletにアクセスしてウォレットを復元もしくは作成します。「獲得する(Earn)」からバリデートもしくは、デリゲートを選択する必要がありますが、それぞれ最小AVAX量が設定されています。
- Validate：Pチェーン上に最小2000AVAXが必要
- Delegate：Pチェーン上に最小25AVAX必要
バリデーターは、AVAXをステーキングしているフルノードです。サブネットを構築するためには、最低でも1つのフルノード(2000AVAXのステーキング)が必要になります。デリゲーターは、バリデーターにステーキングを委任するユーザーのことです。
ステーキングは、以下の4STEPで完了します。
STEP 1. Avalanche Walletを作成
まずは、Avalanche Walletを作成します。こちらにアクセスし、「CREATE NEW WALLET」から新しいウォレットを作成します。
STEP 2. Avalanche WalletにAVAXを送る
BybitやBinanceなどで手に入れたAVAXをAvalanche Walletに送ります。取引所によってC-Chain(0x〜)に対応している場合もありますが、X-Chain(X〜)のアドレスで受け取る必要がある場合もあります。
Avalanche Walletの右上「X」「P」「C」からアドレスを確認、コピーできます。
STEP 3. P-ChainにAVAXを送る
左側の「Cross Chain」からP-ChainにAVAXを送ります。
- Source Chain：送信元チェーン
- Destination Chain：送信先チェーン
- Transfer Amount：量
を入力して確認を選択します。
STEP 4. 「獲得する」からステーク先を選択
左側の「獲得する」からバリデートもしくはデリゲートを選択します。
- Validate：Pチェーン上に最小2000AVAXが必要
- Delegate：Pチェーン上に最小25AVAX必要
となります。デリゲートの場合は、ステーキングしたいバリデーターを選択し、量を設定してステーキングします。
Ethereum – Avalanche(AVAX) Bridge
ETHとAVAXは、Ethereum – Avalanche Bridgeを使ってチェーン間を行き来することができます。Wrap tokenからETHをラップします。AvalancheネットワークでETHを使用するには、まずETHをWETHにラップしてからAvalanche-Ethereum Bridgeで送信する必要があります。
Avalancheチェーンへの送信はTransferから数量、トークン、送信先アドレスを設定して完了します。
Avalanche(AVAX)の購入方法・買い方
Avalanche(AVAX)を手に入れる方法は、仮想通貨初心者の方には難しい場合があるでしょう。
最も一般的な方法としては、BybitやBinanceなどの海外取引所にてUSDTなどステーブルコインや他の仮想通貨などとAVAXをトレードする方法があげられます。
その他に、手数料はかかりますが以下の方法でも簡単にAVAXを手に入れることができます。
Changellyで他の仮想通貨と交換する
Changellyにアクセスし、上部から言語をJPに選択し、数量を入力します。初期設定ではETH→TOMOになっていますが、変更することが可能ですので、TOMOをAVAXに変更し、自分の交換したい交換元の通貨を選択しましょう。
「すぐに交換」をクリックし、受け取るアドレスを入力して「利用規約、プライバシーポリシー、およびAML / KYCに同意します」にチェックを入れて「次へ」を選択します。
「支払いましょう」を選択します。
あわられたQRコード及びアドレスに自分が指定した数量を送ります。
少し時間がかかる場合もありますが、しばらくするとエクスチェンジが完了し、AVAXが送られてきます。
AvalancheのNFTゲーム
Avalancheチェーン上で展開されるNFTゲームとして以下のようなものが挙げられます。
DeFi Kingdoms Crystalvale
DeFi Kingdomsは、Harmonyチェーン(ONE)で開発されたGameFiです。高いAPRのイールドファーミングを中心としたDeFiでありながら、ヒーローNFTを使ったクエストなど次々と新しい機能を展開しています。
もともとはHarmonyチェーン(ONE)で開発されていましたが、新たにAvalancheのサブネット上で「DeFi Kingdoms Crystalvale」という新しい王国が展開されました。その際、DeFi KingdomsのトークンJEWELをサブネットのネイティブトークンとして設定されています。Crystalbvale内でのトランザクション手数料は全てJEWELが支払われます。
サブネットは別のチェーンになりますので、HarmonyチェーンやAvalanche C-Chainからブリッジする必要があります。
AvalancheのDeFi
上記のDeFi KingdomsもDeFi機能を有するゲームですが他にも以下のようなDeFi、Swapサイトがあります。
Pangolin
Avalanche上でスワップやプールなどを提供するDeFiプロダクトとしてPangolinがあげられます。PangolinはAvalanche上で動作する分散型取引所（DEX）で、Uniswapと同じ自動マーケットメイキング（AMM）モデルを使用し、完全にコミュニティに分散されたPNGというネイティブガバナンストークンを特徴とし、EthereumとAvalancheで発行されたすべてのトークンを取引することができます。
